先輩の声
※所属や学年等は、建築士試験合格時点のものとなります。
自分のペースで着実に
小出 孟さん
大学院2年生(工学専攻)
令和4年度
一級建築士 合格
Q1.― 現在の仕事の道に進もうと思ったきっかけ
論理的な建築の評価軸の確立
もともと学部3年まで意匠設計がしたいと思っていました。しかし、「良い建築とはなにか?」「自分はこの時代を生きる人間としてどのような建築を残すべきなのか?」とわからなくなっていました。そんなとき、東京に遊びに行った際、代々木体育館を見て構造の言語で建築を語れることのスマートさに希望をみることができました。構造家としてそんな建築を設計しようと思い、建築家と一緒に模索できる構造設計アトリエを就職先に選択しました。
Q2.― 一級建築士 試験の受験を決断した理由・きっかけ、また受験を決める際に不安だったこととその克服法
時間との勝負だからこそ学生のうちに挑戦したかった
1級建築士試験はそこまで難しくないと勉強をはじめたときから現在までずっと思っています。難しいのは出題される問題ではなく、カバーしなくてはいけない知識の量だと感じていたので、時間さえ確保できれば受かると思っています。要は自分の勉強時間確保が合否を分けると思ったときに、時間の余裕のある学生からはじめるのが圧倒的有利と感じて決断しました。逆に今受からなければ一生受からないと思い取り組んでいました。
Q3.― 合格したからこそ言える失敗談や反省点、受験期間中の印象に残るエピソード
カバンを破壊するほどのテキスト情報量!
総合資格学院のテキストは膨大な1級建築士の情報量を洗練してまとめ上げられているため、厚く重量もあります。法規の講義の日、テキストに加えて法令集もカバンに入れて教室に向かったところ、気に入っていたカバンのファスナーが重さと体積に耐えられなかったのか壊れました。お気に入りのカバンの使用は避けましょう(笑)。
Q4.― 勉強時間のつくり方について、苦労した点・工夫した点
1級建築士は今年じゃない!という雰囲気
勉強を開始したのが、大学院1年の秋です。大学院1年の秋といえば、まわりは就活で1級建築士の勉強どころではありませんでした。自分は就活をすることなく就職先がすぐに決まったので勉強に打ち込めました。
Q5.― 学習した内容が、お仕事で活かせたエピソード
建築の基礎が身につく
勉強をする前までは、どのような工程で建築物ができあがっていくかが理解できていないところがありました。例えば、計画でのスケール感覚、環境・設備での空調システム、施工での基礎工事など、いままで知らなかった知識が広くつき、全体像が把握できました。そうすると新しい視点ができ、街を歩くとき、建築をみるとき、本を読むとき、同じことをしていても新たに入れられる情報が大きく増え、今後の理解速度に大きく関わると感じています。